【開催報告】12/5 主催イベント「巨石群ツアー」
先日開催された「巨石群ツアー」の様子をお伝えします。
講師は、西宮市立郷土資料館の学芸員さんです。
皆さん、甲山森林公園内に史跡があるのはご存知ですか?
今から約400年前に、大阪城の石垣に使われる石が六甲山地の周辺でたくさんとられて、大阪城まで運ばれました。甲山森林公園にはそのときに石を採石したところで、石採りの作業状況を示すものが当時のまま残されています。
石を選んで、ある程度の大きさに削っていくのですが、その過程を見ることができます。
公園の史跡はとても貴重なもので、それを散策しながら知ることができるのはとても素晴らしいことなんです(‘_’)
この場所で採石をしていたのは佐賀の鍋島藩。藩の印が刻まれた刻印石を園内で見ることができます。
割り切った石材の跡。半分は近くには見当たりません。大阪城に運ばれたのでしょうか・・。
全ての石が運ばれるわけではありません。途中何かしらの理由で運ばれなかった石たちが園内にたくさんあります。その石たちが残されているからこそ、今いる私たちが昔の状況を知ることができるのです。
採石場の跡は、当時の大名の背景を知るきっかけにもなります。
この場所の採石作業をしていた鍋島藩にはどんなことがあったのでしょうか・・・。
史跡を散策することは、様々なことを知ることができる重要な体験ですが、それと同時に、当時の状態を崩してしまう可能性が有ることも皆さんに知っておいて欲しい、と学芸員さんがおっしゃっていました。
この話を聞き、甲山森林公園が今、そしてこれから先の利用者にとって大切な公園になるよう日々業務に努めていこうと思いました。
次回は2月に開催予定となっています。興味を持たれた方は、ぜひご参加ください。詳細は、公園HPでお知らせします。